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【Beaconマニア - EP7】Beaconと●●を比較する(NFC編)

 こんにちは、秋山です。さて、当ブログではEP5、6とBeaconとGPSを比較してきました。今回のEP7では、BeaconとNFCを比較していきたいと思います。

 

NFC(Near Field Communication)は、一言で表すと、「かざして通信」するための技術です。数センチ程の短い通信エリアが特徴で、スマートフォンなどにNFCチップを搭載することで、他の対応機器と近づけて通信する機能を持たせることが可能です。

NFCは小さなデータの転送に適しており、電子マネーに代表されるような小額の決済や、他のNFC対応機器と通信を開始するためのスターターとしての用途に利用されています。スターターとして使われている例をいくつか挙げると、帰宅後に玄関に貼っておいたNFCタグにスマートフォンをかざすと、スマートフォンが自動的に自宅のWi-Fiに接続されるようにしたり、オフィスのデスクに貼っておいたNFCタグにスマートフォンをかざすと、自動的に毎朝確認する株価サイトにアクセスされるというようなものがあります。また、スマートフォンを上手く使えないおじいちゃんやおばあちゃんの自宅の壁にNFCタグを貼っておき、スマートフォンをかざすと自動的に電話がかかるようにしておくということも可能です。

 

ここまで書いた内容で分かるとおり、NFCの最大の特徴は、かざすことで何かしらのアクションを起こすということです。これはサービスを構築していく上で、メリットにもデメリットにもなりえます。

情報配信をするサービスを例に考えてみましょう。「手にとった商品の情報がPUSHで配信される」というサービスがあったとして、これをBeaconで実現するとなると、恐らく商品に設置されたBeacon端末との距離が「非常に近い」場合、スマートフォンに情報を配信するという仕組みになるかと思います。これに対しNFCだと、商品に貼られているNFCタグにスマートフォンをかざすと情報が配信されるという仕組みになります。

この場合はどちらが良いかは一目瞭然ですね。NFCで必須な「かざす」という動作がユーザーにとっては手間ですので、特に動作を必要としないBeaconの方が情報がリーチされる可能性はぐっと高まります。ユーザーの利便性、情報配信の効果の高さの両方の観点から、この場合はBeaconの方が適していると言えるでしょう。

 

逆に「社員の出退勤の管理(打刻)を楽にする」というサービスがあったとします。このケースでBeaconを活用するとなると、エントランスに設置したBeacon端末から発信される電波を社員のスマートフォンが検知したら、出勤、退勤が自動的にシステム上に登録されるようにするという仕組みが考えられます。NFCの場合ですと、社員証の裏面にNFCタグを貼っておき、それをエントランスに設置されたNFCリーダーにかざすという方法になるかと思います。この条件の場合、僕は入退館の管理にはNFCのほうが適していると思います。たしかに社員の方の動作を必要としないBeaconは魅力的ですが、スマートフォンBluetoothをOFFにしていたり、その時の電波状況やBeaconの周囲にいた人数等によって上手く通信出来ない可能性があります。その点NFCは、かざすという動作があるからこそ、出退勤時にNFCタグとリーダー間で通信を行うことに対する確実性が増します。かざすという動作を上手く活用できるケースだと言えるかもしれません。

 

これまで書いてきた記事でも何度も触れてきましたが、BeaconとNFCに関してもどちらが優れているとかではなく、自分の構築したいサービスにとってどちらが適しているかを考えて選択することが重要です。若干NFCの方が古い技術かもしれませんが、サービスの内容によってはまだまだ活用することは可能です。

 

ただし、NFCには一つ大きな弱点があるのです・・・。そのことについては次回触れていきたいと思います。ちょっとした余韻を残しつつ、今回はこのあたりで失礼します。

ありがとうございました。